資産運用

ゴールベースアプローチとは

50歳前後の方から良く聞く一言。
「もう、私たちは、運用出来る時間があと10年くらいしかないので・・・」

日本人の寿命は女性87歳、男性81歳ですが、

老後は現金や普通預金、定期預金を考えているのでしょうか?・・・

40代、50代、いやいや60代のあなたでも、資産運用の時間はまだまだ「30年」「40年」もあります。

さて、資産運用、資産管理の「ゴールを漠然と65歳の定年」を目安にしている方が少なくありません。


資産運用のゴールは、老後生活スタートまでにいくら貯めるか? では、ありません。

本来は「身を閉じるまで」・・・・
人によっては「身を閉じたあとまで」です。

資産管理は生涯を通じて行います。
そうです、資産運用はマラソンのように大変長い道のりなのです。

資産運用の教科書には、定年に向かって、債券などの比率(保有)を増やす事が一般的に記載されています。
しかし、これは、生活スタイルや、資産総額などによって、おひとりおひとり様々であり「正解はありません」

弊社は、資産運用アドバイスを約20年行っておりますが、実際に、65歳などをターゲットに運用し、債券比率を「年齢」に向かって増やすという「方針」で管理することは、ほとんどありません。

資産総額、年間の取崩額、生活費等から、価格変動をどのくらい受けても問題ないか。など多方面から確認をした上で、債券などの安定資産の比率を決定します。

単純に年齢で判断することはしませんが、常に、生活環境の変化を考慮して管理することです。

余談ですが、ターゲットイヤーファンドが、ゴールに向かって安定資産を増やす設計ですが、その内容にぴったり合わせるのは、大変難しいのではないでしょうか。

さて、「ゴールベースアプローチ」

最近、IFA業界では「ゴールベースアプローチ!」というのが、はやりです。
ファイナンシャルプラニングを行う上では、基本のキホンになりますが、一見、ゴールまでの必要資産総額を試算し、その実現に向けて運用計画を立てること。と考えられています。

しかし、それは目的実現の一部で、その運用計画がメインではありません。

では、本当の意味での「ゴールベースアプローチ」とは、なんでしょうか。
その「ゴール」ってなに?と言われると「一言で言えない!?」のかもしれません。

さて、その「ゴール」を、皆さんはどのように考えますか?

弊社は、大きく2つにわけて考えています。

1つは「生」に通じること。もう1つは「身を閉じる(死)」に通じること。

【「生」に通じること】

人生で実現したい「想い」をかなえる「ゴールベースアプローチ」
それは「普通に生活できれば良い」と考える方もいれば、「夫婦で世界一周をしたい」など、人によって様々です。ただ、その「想い」を実現するためには、「身体の健康」だけではなく「お金の健康」も必要です。
人生きれい事では終わらず、「お金の話」避けて通れません。

あらゆる経済的リスクを想定し、事前に対処する包括的資産管理がゴールベースの一つと考えています。
その目的実現のひとつに、資産管理があるのです。

【「身を閉じる(死)」に通じること】

「想い」の継承。
どのように「身を閉じるのか」、自分の「想い」を継承「する」のか「しない」のか、「したい」のか「したくない」のか・・
人によって100万通りの「想い」があります。
この「想い」も、事前に準備しておく包括的資産管理が「ゴールベースアプローチ」の重要な一つと弊社は考えています。

その上で、希望のライフスタイルを送ることができるのか。送るために、何を準備するかなどを考え、老後の生活は問題ないのか、夢を実現できるのか、資産の寿命を延ばす必要があるのかなどなど、投資、税金、保障、医療など、経済的リスクを考慮し効率化し、生涯管理することです。

ゴールを作らずに考える事が本当の「ゴールベースアプローチ!」なのかもしれません。

  ※写真は弊社近くの「海浜幕張駅前」です。あっという間に終了しましたオリンピック